「☆こしがや☆」2012年11月発行 2012年度8号より
A2判定が4割超え!~甲状腺検査~
福島県では、行政や市民の手で除染作業が進んでいるように
思われますが、実は除染ではなく移染が行われているだけで、
放射能で汚染された土壌などの最終処分場が決まらない状況下では、
公園の角や空地にブルーシートを掛け放置されたままの状態が続くのが実態。
また、モニタリングポストの周囲を除染すれば数値のみ下げることは簡単で、
たとえポストの値が下がったとしても安心はできません。
先の見えない除染作業が続く中、福島県では県が設置した
県民健康管理検討委員会によって、震災時18歳未満の子どもたちの
甲状腺検査が、遅ればせながら進められています。
2012年8月までに約8万人が検査を終え、
そのうちA2判定(5mm以下のしこりや20mm以下ののう胞を認めた)が
4割を超えている結果が出ました。
通常子どもたちに見つかる甲状腺ガンは、100万人に1人か2人と
言われています。
チェルノブイリでは、被ばく後4年後くらいから甲状腺ガンが発症しています。
A2判定が出た子どもたちには、さらに詳しい2次検査やセカンドオピニオンによる
診断を実施してほしいのですが、県民健康管理検査委員会は、
その必要無しとし、A2判定の子どもたちの次回検査は、2年後とされています。
これでは、県民の立場に立った検討委員ではありません。
この現状を改善するため生活クラブ生協は、福島県内に限らず、
避難先でも自由に検査ができるような甲状腺検査の実施と、
甲状腺検査機関の紹介活動を進めていきたいと考えています。
あなたの掛りつけの医療機関に問い合わせて、
甲状腺検査をしてくれるようなら、ぜひ知らせてください。
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